日本ではドラッカーが人気だが、より具体的で実践的なのはミンツバーグの戦略論だ。昨今もてはやされるリーダーではなく、マネジャーのあり方に重きを置く点が特徴だ。その仕事の大半はコミュニケーションだと分析し、米国型マネジメントでは排除されがちな「右脳による経営」を評価。「組織には頂点も底辺もない」として「円形組織」を提案する。その円形組織を発展させたのが「アドホクラシー」。当社は2011年度日本経営品質賞を受賞したが、その際に高く評価されたのは、アドホクラシー型の組織構成であることだ。このモデルによれば、社長もひとつの役割にすぎない。今日の経営者は、そのことをよく理解すべきだと思っている。