2012年1月27日(金)

欠陥・手抜きマンションの見抜き方

「危ないゼネコン&デベロッパー」の見抜き方【4】

PRESIDENT 2010年3月1日号

面澤淳市=文 宇佐見利明=撮影
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完成後のマンション内覧会へ、一級建築士などの専門家に同行してもらう人が増えている。建築途中の住宅・マンションを公開する「構造見学会」と称するイベントにも人気が集まっている。

業者としてはオープンな姿勢をアピールでき、買い手の側も参加することで安心感を得られるので、誰にとっても結構づくしのようである。最近は住宅の安全性や劣化の具合などを調査する「ホームインスペクター」という民間資格も登場した。

しかし、実際の効果はどうなのか。専門家の間には、意外にも「気休め程度」という声が多いのだ。

最近の新築マンションの耐震構造は、ほぼ安心

「マンションで一番気になるのが構造部分の強度です。しかし正直なところ、いくら専門家でもひと目見ただけで異常を言い当てることはできません」

こう語るのは、みさき建築研究所代表の御前好史一級建築士である。

「それよりも、こう考えてはどうでしょう。2007年6月に建築基準法が改正・施行されました。それ以後は建築確認の申請手続き、とりわけ構造計算に関して以前よりはるかに厳格化しています。われわれから見たらオーバースペックぎみといえるほどです。それをもとに、現場もきっちり作業していると思います。となると、ミスさえなければ、『構造』については以前よりも安全だと考えていいのではないでしょうか」

つまり、行政からの建築確認を得ている物件であれば、構造問題に関してそれほど神経質にならなくてもいいのではないかというのである。

もちろん05年に発覚した耐震強度偽装問題(姉歯事件)のように、最初から悪意のある人物が関わっていれば話は別だ。その場合、構造計算書を偽造するという高度なトリックを使われれば、一級建築士でも欠陥を見抜くのは難しいという。すると、マンションの内覧会に同行してもらったところで、偽装を見破るのは無理と考えるのが自然だろう。

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