生産性の高い人は棚卸しができている

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一日の使い方

古今東西1日は誰にとっても24時間である。だが、持ち時間が等しいにもかかわらず、生産性には歴然とした開きがあり、それはそのまま収入や人生の満足度の差となっている。その人がどれだけの結果が出せるかは、能力や努力、運などの要素もあるが、なんといっても時間の使い方に負うところが大きい。

まず「1日のうち何にどのくらいの時間を使っているかを把握している」という問いに「あてはまる」と答えている人が、年収500万円以上600万円未満では7.1%なのに対し、1500万円以上では19.3%と3倍近い結果を示しているところに注目したい。生産性の高い人は、自分がどのような時間の使い方をしているか、現状認識ができている。

言葉を換えれば、理想的な時間の使い方というのが頭にあり、それに対する差分を常に確認して、修正を施しているということだ。

また、「時間帯ごとにやることを決めている」人が年収1500万円以上では44.8%と500万円台の30.8%より14.0ポイントも多い。毎日発生する作業は、1日のうちのどこでどのくらいの時間をかけてやるかをあらかじめ決めておけば、いつやろうかとか、いまやるべきかとか、いちいち考えたり迷ったりする必要がない分、時間が短縮できる。時間を短縮すべきポイントを押さえているのは高生産人間に共通した特徴だ。

年収1500万円以上の人に「メールへの返信は時間帯を決め、まとめて行う」「インターネットを見る時間帯やルールを設けている」「アポは時間帯を決めて、一度にまとめてとるようにしている」という小さなルールを決めている人の割合が多いのにも同じことがいえる。あまり意識せずメールやネットを使っている人というのは、それらに自分で思っている以上の時間をとられている可能性が高い。

知らず知らずのうちに時間が足りなくなっている人は一度、メールやネットに費やしている時間を計ってみるといいだろう。メールやネットに限らず、朝起きてから夜寝るまで、自分は何にどれくらいの時間を費やしているのかを棚卸しし、具体的な数字で見える化してみることをお勧めする。

より効率的な時間の使い方をするには、1日のなかで自分のリズムやコンディションがどのように変化するかを知っておくことも大切だ。一般的に午後よりも午前のほうが頭がクリアなので、クリエーティブな作業や集中力を要する仕事は午前中にやるほうが生産性は上がる。

「午前中に何をするか使い方を決めている」「午前中を、重要な仕事に集中する時間帯にあてている」という質問に対しても、年収1500万円以上の人は500万円台の人と比べ、あてはまる人がともに8ポイント近く多くなっており、収入が高い人ほどそのあたりのことに自覚的になっていることを証明している。