政治分野の無策が「121位」に表れた

お茶の水女子大学 准教授 申琪榮さん
お茶の水女子大学 准教授 申琪榮さん

「ジェンダーギャップ指数」は、経済、教育、健康、政治の4分野から構成されていますが、このうち教育と健康は世界的に男女格差がかなり縮まっていて、各国の順位に大きく影響しなくなりました。一方、経済と政治の男女格差はまだ大きいので、これらの分野の優劣で順位が確定します。特に政治は、どの国もまだ格差が大きいので、少しの変化が影響します。

つまり、政治分野で少し頑張るだけで、ランキングはぐんと上がるわけです。

しかし、日本はこの分野をずっと後回しにしてきました。何も対策をとらず、現状を維持しています。その間、他の国では高い問題意識を持って対策を進めてきました。それでどんどん差が開いてしまったことが、153カ国中121位という結果に表れているのです。