▼静寂に包まれて、ただ坐る
(左)坐禅の指導は和尚が行い、時に代理のお坊さんが行うこともある。服装はラフな格好がベター。あぐらに似た坐り方をするので、ぴったりしたデニムだと途中で辛くなる。ゆったりめのパンツがおすすめだ。静まり返った道場に身を置くだけで気持ちが落ち着く。
(右)週末に開放される、坐禅道場「居士林」。趣あるわらぶき屋根の門をくぐると、これまた風情のある木造の道場が立っている。「居士」とは、在家の禅修行者のこと。その昔、夏目漱石や島崎藤村たちも、ここ円覚寺で坐禅を組んだといわれている。
(左)経験者の部(土曜14時40分~)では、最後に「般若心経」などのお経をあげる。その場にいる全員の声が共鳴して、荘厳な雰囲気に包まれる感じがいい。カラオケでストレスを発散するのとは違って、静かに心が落ち着く。初心者の部のあと、続けて参加するとなおよし。
(右)坐禅には、肩や背中を打つ「警策」と呼ばれる棒がつきもの。こっくりこっくり舟をこいでいたらバシッ!と不意にたたかれるイメージがあるけれど、実際は違う。こちらから合掌をして、「たたいてください」という意思を示すことで打たれ、集中力を促してもらうのだ。
【円覚寺】
神奈川県鎌倉市山ノ内409 (電話)0467-22-0478
「土曜坐禅会」は毎週土曜開催で、初心者の部は13:20~14:20。経験者の部は14:40~15:40。ともに15分前集合。休会の週もあるのでホームページで確認を。予約不要。
拝観料300円。坐禅会の費用は無料。

撮影=平松唯加子