メールや電話もよいけれど、手書きの手紙が届いて「おっ?」と印象に残った経験はありませんか。今回、日常的に手紙を書いているという著名人に、手書きの魅力を語ってもらいました!

手紙は“読む挨拶”。挨拶と同じように心を込めて

年を重ねるにつれ、感謝の気持ちで頭を下げることが多くなりました。私にとって手紙は、そんな感謝の気持ちをお伝えするためにも大変重要なものです。

タレント 彦摩呂さん/筆ペンは「呉竹」のものを愛用。いつでも書けるよう、筆ペン、便箋、封筒、落款は常に携帯。

手紙は“読む挨拶”です。相手の顔を見て挨拶するのと同じように、書くことで相手に心が伝わるということを意識して書きます。堅苦しすぎても、くだけすぎてもダメ。相手のことを想いながら、真心込めて書くことが大切です。

例えば、ロケ先などでは、お店の方にランチの忙しい時間の合間をぬって対応いただくことが多くあります。そんなときは、「先日は大変お世話になりました、笑顔で対応していただき、おかげで楽しい収録となりました」といった内容の手紙をお送りしています。また、「彦摩呂さんに食べてもらいたい」と、贈り物をいただくこともたくさんあります。こういうときにもお礼の手紙をできるかぎり書いています。

手紙はだいたい3日に1度、隙間時間や帰宅後にまとめて書くということが習慣になっています。スケジュール帳を眺めながら書くということを、かれこれ何年も続けています。

書くうえで気をつけていることは礼儀作法。拝啓からはじまり、相手の名前、時候の挨拶、本題、お礼でくくる……と一連の流れを大切にします。そしてどの手紙にも、最後はオリジナルの落款を押印。