企業に求められる取り組み、4つのステップ
女性活躍推進法の施行にともなって、企業にはどのようなことが求められているのだろうか。一言で言うと「自社の女性活躍に関わる状況を把握し、行動計画を策定すること」。具体的には、次の4つのステップになる。
ステップ2:行動計画の策定、社内周知し、外部に公表すること
ステップ3:行動計画を策定した旨、労働局へ届け出ること
ステップ4:行動計画に従って取組を実施し、定期的に効果測定すること
本法の施行以降、企業はこれら4つのステップに取り組むことを求められるようになる。そして、この取り組みは、従業員301人以上の事業主については、企業だけでなく、国や自治体、学校、病院などあらゆる組織に義務付けられている。なお、従業員300人以下の事業主に関しては、努力義務とされている。ステップごとに順を追って説明していこう。
ステップ1:状況把握と課題の分析
女性従業員の割合、男女の平均勤続年数の差、平均残業時間数、管理職に占める女性の割合など、女性活躍に関わるさまざまな項目について自社の状況を把握し、そこから女性活躍を図る上での課題はなにか、分析を行う。例えば、女性従業員が7割を占めるのに、女性管理職の割合は2%しかない、という企業は、女性管理職の割合が低いことが課題となる。
ステップ2:行動計画の策定と社内外への公表
それぞれの課題に基づいて行動計画を立てていく。行動計画には「営業職で働く女性の比率を4割以上にする」「男女の勤続年数の差を5年以下にする」など、自社の課題にあった具体的な数値目標を掲げると共に、計画期間、取組内容、取り組みの実施時期を盛り込み、社内に周知するだけでなく、社外への公表も行う。
ステップ3:労働局への届け出
策定した行動計画を所定の様式の書類にまとめて、各都道府県の労働局に届ける。
ステップ4:実施と効果測定
行動計画に従って施策を実施し、定期的にその実施状況や数値目標の達成状況をチェックし、新たな課題が見つかれば、再度ステップ1からこの取り組みを繰り返し、改善していく。