相手の心を開かせ、楽しい雰囲気にするのに不可欠なユーモア。ジョークは、人と人をつなげるコミュニケーションの潤滑剤。ビジネスシーンで歓迎される「笑い」を見極めれば、人間関係だけでなく、仕事の効率をグンとアップさせることも可能に。(アドバイスしてくれる人:コミュニケーション改善のエキスパート 深山敏郎さん)

職場を明るい雰囲気にするユーモアは、ビジネスコミュニケーションのツール

ユーモアというと、職場では無縁のものと考えがちですが、ビジネスシーンこそ「笑い」は必要です。ジョークはコミュニケーションの潤滑剤となり、人と人との距離を縮める力を持っています。プライベートでのジョークは、会話を楽しむことが最大の目的ですが、職場でのジョークは少し違います。職場は働く場所であり、共同作業を行う場所。しかし、仕事さえできればいいわけではありません。お互いを理解し、信頼関係を築き、共同作業を円滑に行える場所にするためにウィットに富んだジョークが役立ちます。とはいえ、職場では歓迎されるユーモアとされないユーモアがあるので、注意が必要です。

イラスト=花くまゆうさく

歓迎されるユーモアは、相手への思いやりや愛情にあふれ、相手の言動を肯定するもの。職場を明るい雰囲気にするものです。例えば、「このメール、すごく説得力がありますね。メールの書き方教室が開けますよ!」といったように、相手の素晴らしさを言葉にするときも、こうしてユーモアを織り交ぜれば、相手も褒め言葉を受け入れやすく、よりよい雰囲気をつくり出せるものです。

一方、歓迎されないユーモアは、身体的・性格的なもの、能力や行動を非難するものですね。例えば、しゃべり方が遅くて要領を得ない後輩に「あなた、小学校出てるの?」といったように、相手を攻撃し、不快感を与えるものは皮肉・イヤミでしかありません。また、自分を卑下する自虐ネタは、使い方に注意を。自虐ネタを振られた相手は、どう対応していいかわからず、困ってしまいます。使うなら、相手よりほんの一歩下がって見せるのがコツです。

●歓迎されるユーモアとは?

(1)個人情報や会社の機密漏えい、ハラスメントなどコンプライアンス違反にならないもの、またはそれを疑われないもの
(2)相手や第三者を傷つける恐れのないもの
(3)聞いている誰もが簡単にわかるもの
(4)自分を卑下しすぎないもの
(5)職場を明るい雰囲気にするもの

※ユーモアには危機を回避させる力もある!? JALの機長がジョークによって助けれた体験談とは? 続きは「PRESIDENT WOMAN 2016年3月号」をご覧ください。

深山敏郎
株式会社ミヤマコンサルティンググループ代表取締役。元俳優にして、経営コンサルタント、中小企業診断士。コミュニケーション改善のエキスパートとして、演劇経験を活かした研修などを行い、自己表現や役員面接であがらない方法などを伝授。近著に『できるリーダーはなぜ「リア王」にはまるのか』(青春出版社)。