安倍総理のコミットメント

最後にWAW!2015での安倍総理の基調講演から引用しておきます。

「最大の壁は、男性中心の長時間労働を是とする働き方文化です。男性が自ら、気づき、行動を起こさなければ、この悪習を断ち切ることはできません。まずは、限られた時間で効率的に働くことを評価する企業文化を広げ、夫も積極的に育休を取得し、家事や育児を夫婦で共に担う。それを日本で当たり前にしていきます。そうなれば、男性も女性も、生産性の高い仕事と豊かな生活を無理なく両立できるようになり、個人としても、家庭においても、地域においても、より充実した人生を送れるようになるでしょう。女性活躍は男性の人生をも豊かにしてくれるのです。そういう社会を実現するためには、企業も、社員が育休を取得しやすい職場環境を提供しなければなりません。政府の調達でも、ワーク・ライフ・バランスに取り組む企業を、より積極的に評価し、後押ししていきます」

このように国のトップが強くコミットメントしています。男性も女性も、充実した人生のために、男性が企業が気づき変わらなければいけないと。

日本はことさら「女性の主張」を嫌う傾向があります。女性自身が女性の権利主張になりすぎてはいけないと気を使いますが、「女性活躍は男性の人生をも豊かにしてくれる」のですから、自信を持って、どんどん発信していきましょう。

白河桃子
少子化ジャーナリスト、作家、相模女子大客員教授
東京生まれ、慶応義塾大学文学部社会学専攻卒。婚活、妊活、女子など女性たちのキーワードについて発信する。山田昌弘中央大学教授とともに「婚活」を提唱。婚活ブームを起こす。女性のライフプラン、ライフスタイル、キャリア、男女共同参画、女性活用、不妊治療、ワークライフバランス、ダイバーシティなどがテーマ。講演、テレビ出演多数。経産省「女性が輝く社会のあり方研究会」委員。著書に『女子と就活』(中公新書ラクレ)、共著に『妊活バイブル 晩婚・少子化時代に生きる女のライフプランニング』(講談社+α新書)など。最新刊『格付けしあう女たち 「女子カースト」の実態』(ポプラ新書)