出来上がっていないほうがおもしろい

大学は日本文化学科で、江戸文化や日本の絵画を学んでいました。就職活動では専門とは関係なく、すぐに新しいことにチャレンジできて、仕事の仕組みもイチから考えないといけないところを探しました。

そのあたりは、脱サラして自分で事業をはじめた父の影響もあるかもしれません。事業が上手くいっている時代もあれば、ダメなときもありました。それでも「サラリーマンで上に行くより、自分で事業をやっているほうが楽しい」と言っていましたね。

最初の会社にインテリジェンスを選んだのも、採用面接のときに「入社して2、3年目の社員が子会社を立ち上げている」という実績があったからです。自分も早期に新規事業が出来るんじゃないかと思って入ったんです。個人の転職をサポートする紹介事業部に配属され、キャリアコンサルタントの仕事に就きました。

インテリジェンスは、思ったより組織としてきちんとした会社でした。たとえばキャリアコンサルタントで実績が出なかったら、「転職希望者とのカウンセリングの数が足らないからそれを増やせばいい」など、効果の出る手法をちゃんと教えてくれます。とてもよい会社だったので、仕事の不満はなかったのですが、もっとジャングルのような、何も決まっていない環境で働いてみたと思ってしまったんですね。そして、1年半でインテリジェンスを退職することになります。