自社の女性を管理職に育てる2つの方法

それではなぜ、そこまでして女性を上にあげなければいけないのか?

それは政府に言われたから……という企業は女性活躍推進をやる必要はないと思います。今の、例えて言えばトラやライオンやキツネ、または犬などで構成された意志決定層ではだめだ、キリンや牛、兎や鹿のような変わり種もいたほうが企業にとってメリットがある。そう心から思った経営者だけがポジティブアクションをやればいいのだと思います。

多くの会社は2030に合わせて、女性のヘッドハント戦略を用いるでしょう。外部の風が入るわけですから、それはそれでおもしろいことになると思います。数は力です。今までと違う風を入れてくれる人材が意志決定層に入ることは、良い変化をもたらすのではと思っています。

しかし自社の女性たちを管理職人材にするにはどうしたらいいのか?

それには2つのことが重要です。

1)採用数の半分をまずは女性にしてみる。

まずは母数を増やすこと。ベネッセはすでに女性管理職比率が30%に迫る勢いですが、1970年代後半からすでに女性社員の数が半数以上を占めていたそうです。70年代から取り組みやっと間に合う……すでに間に合わない企業が多いのですが、今後は加速度が違うと思いますので、2030の次を考える企業にはおススメです。

2)女性活躍推進と同時に労働時間をコントロールする働き方改革

女性を登用しようとしても断られる。女性の意識が低いというのは、すでに聞きあきた言い訳です。女性は男性とは違い管理職になりたいとそもそも思っていないので、やる気になってもらうには、環境を整えることが重要です。男性は管理職になるメリットを感じられても、女性はそうではないし、「管理職にならないデメリット」はないのです。