2015年8月17日(月)

「ビジネススーツ」にはいくらかけるべきか

PRESIDENT 2014年5月5日号

著者
森岡 弘 もりおか・ひろし
スタイリスト

森岡 弘1958年生まれ。早稲田大学教育学部卒業。男性ファッション誌の編集者としてキャリアを積み、96年に独立。『男のお洒落の方程式』『デキる男のお洒落の極意』など著書多数。

スタイリスト 森岡 弘 構成=プレジデント編集部
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「3万円スーツ」で好印象を与えるには

スーツの価格は、購入する場所によって大きく異なります。「安物買いの銭失い」を避けるために、押さえておくべきコツをお教えします。

最も安いのは量販店です。販売数が多いため、品質の優れた生地でも、大量購入により価格が抑えられています。最近は品質が向上しているため、プロが見ても納得できるぐらいの商品は数多くあります。

量販店で買う場合、まずはスーツの上下で3万円を目安にしてください。色は紺かグレーの無地、あまり目立たないストライプがいいでしょう。これより安いものは、明らかに生地が安っぽく、立体感の乏しい商品が多くなってきます。

店員は「歩くマネキン」です。スーツを購入する際にも、自分の理想となる着こなしをした店員から接客を受けられれば、失敗は減るでしょう。ただ量販店の場合は若い店員が多いため、ミドルの方は理想の店員を探すのに苦労するかもしれません。

百貨店はバランスのとれた購入場所です。「仕事ができる男に見える『スーツの鉄則』(http://president.jp/articles/-/15200)」で私が着用したスーツは「ニューヨーカー」の7万3000円の商品で、主に百貨店で取り扱われています。ニューヨーカーは、東京生まれの日本企業で、牧場経営から製造、販売までを自社で行っています。百貨店にはこうした歴史のあるブランドが多く、品質は確かです。日本人の体型にも合わせているので、「百貨店で7万円のスーツを選ぶ」というのは、悪くない買い方だと思います。

欠点は、知識不足の接客と対応です。客の意思を尊重しすぎて、何を着ても「お似合いですよ」としかいわない店員もいます。効果的な接客を受けるためには、あらかじめ「何が欲しいか」を明確にしておくことです。個人的には、男性用のビジネススーツは男性店員に見てもらったほうがいいと思います。女性のセンスだと、どうしても華美になりがち。またスーツの知識やドレスコードを理解していない人も見受けられます。

予算に余裕があれば、百貨店やセレクトショップで15万円ぐらいのスーツを試着してみてください。仕立ての整った適切なサイズのスーツは、体型を補整し、端正なスタイルを演出します。ただし、それより高価になると、プロの目から見ても、違いがわかりづらくなります。残りの予算は、スーツ以外に振り分けたほうがいいでしょう。

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