コストの高さで高収益を期待しにくい最低保証型

加入時に受け取る年金額が決まっている定額タイプとは異なり、運用がうまくいけば年金額が増えるし、うまくいかなければ年金額も減ってしまうというのが、変額タイプの個人年金保険だ。

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しかし、それではあまりにリスクが高いということで、運用がままならない場合も年金の原資は確保しようという最低保証をする変額保険、つまり、定額タイプに近い変額保険が現在では主流になっている。

ところが、今回のアンケートでは、それがよくないという理由で「入るべき保険はナシ」が、2位を大きく引き離してトップになっている。

「最低保証型は運用が悪かったケースも想定するため、手数料が通常の商品よりかなり高め。よほどの運用成果をあげない限り、メリットはない」(田中香津奈氏)、「かつてはよい商品もあったが、現状では見当たらない。特に最低保証型は、コスト高で高収益も期待しにくい。変額年金ならではの特徴を活かせない」(浅田里花氏)、「最近の主流である最低保証型は、保険関係費用が高い」(小川千尋氏)など、厳しい意見が多かった。

また、肝心の投資信託も、品揃えがよくないという声が。「コストをかけても、買いたいファンドを揃えている変額年金はない。保険のメリットより、コストの重さのほうが勝っている」(内藤眞弓氏)、「変額年金でファンドを運用するなら、自分で直接、投資信託を積み立てたほうがいい」(柳澤美由紀氏)など。

2位は、ソニー生命の「変額個人年金保険」。「最初から積み立ても選択でき、ファンドも年12回の範囲で組み替えできる。手数料などのコストが、比較的割安」(汀光一氏)、「ライフサイクルや運用環境の変化に応じて特別勘定の組み合わせを変更したり、積立金の増減を検討したり、定額個人年金への変更も可能」(田中美子氏)といった意見から選ばれている。

また、同じく2位の「スマートデザイン123」(アイエヌジー生命)には、「特別勘定は選択できず、すでに設定されたポートフォリオのみと単純だが、ステップアップ金額は契約日から毎日判定してくれるので、途中で値上がりがあれば、その後、下落しても将来に持ち越せる」(岩永慶子氏)、「年金原資(一時払い保険料相当額)は10年以上経過後、一時金で受け取っても100%最低保証。さらに、運用次第で最低保証が切り上がるのが魅力」(関根芳美氏)といった声が聞かれた。

このほか4位に「珍しく最低保証型ではなく、他にないくらい割安コスト」(宮越肇氏)と「グローバルパートナー」(アクサ生命)が、「諸費用が安い、ファンド数が多い。年金種類が豊富」(神戸孝氏)といった意見から、「北斗七星II」(アリコジャパン)が選ばれている。ここでも「円よりも利率が高い」「外貨に分散投資できる」といった点から、「月ドル君、月ユーロ君」「アキュームレータープラチナ」など外貨建てがランクイン。