2014年4月6日(日)

人事部が、のどから手が出るほど欲しい学生

プレジデントFamily 2014年5月号

著者
大高 志帆 おおたか・しほ
ライター

大高 志帆ライター歴7年。同志社大学経済学部卒業の独身アラサー女子。ビジネス誌と女性誌の二足のわらじを不器用に履き分ける。好きなモノはピンクとリボンとサンリオキャラ。最近ハマっているのはスマホゲーム「Candy Crush」。悩みはfacebookにあまり「いいね!」がつかないこと。

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大高志帆=文 宇佐見利明=撮影 PIXTA=写真
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なぜ、一部の学生に内定が集中するか?

2015年3月に卒業予定の新卒学生らを対象にした「就職活動=就活」が、昨年12月に解禁された。アベノミクス効果による業績回復を背景に、企業の採用意欲は昨年より高まっているといわれている。となれば、就活の厳しさも幾分やわらぐだろうと思いきや、学生からは「今年も就活は厳しそうだ」という声が多い。これは一体どういうわけなのか。『就活って何だ』などの著書があるジャーナリスト・森健氏は語る。

「景気回復により、各企業の採用人数が増える、採用を控えていた企業が再び新卒採用に踏み切るなどの動きがあるため、就活市場全体が活発になっているのは確かでしょう。ただし、これにより恩恵を受けるのは一部の学生だけ。『総合職』として、配属する部署を決めずに採用する日本の企業の性質上、人事部が採用するのは『どの部署に回しても通用する人材』。つまりゼネラリストです。その結果、どの企業も欲しい人材像は似てきます。不況でも内定をたくさん取る学生、そうでない学生に二分されてしまうのも、こういったゼネラリスト採用の方針が続く限り、変わりません」

学生たちが憧れるような大企業ほど、こうした傾向は強くなるそうだ。

「企業規模が大きいほど、“どの部署に配属になるかわからない”ので、欲しい人材像はより類似してきます。また、そうした人材をいかに確保するかが、人事部にとって社内評価につながる一方、企業が欲しがるような人材は共通しているので、優秀そうな学生には内定がさらに集中することになる。そういう学生はのどから手が出るほど欲しい。景気は良くなっても、かつてのようにみんなが“売り手市場”で笑顔になれる時代は来ないでしょうね」

では、具体的に企業の人事部が「何としても欲しい」と感じる人物像とは、どのようなものなのか。

「当たり前と思うかもしれませんが、『問題発見・解決力や社会常識があり、コミュニケーション上手で、仲間として一緒に働ける人間』です。しかし、欲しい学生像が明確なのにもかかわらず、それを15分程度の面接を数回行うだけで見抜くのは難しい。ある程度選考が進むと面接で“他社での内定の有無”を聞かれるのも確信が持てないからでしょう」

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