“学びと成長”がある職場──それがグローバルステージ(GS)の最大の特徴だ。同社では、社員に「きっかけとチャンス」を提供することで、独立起業の道を開き、グループ会社100社によるビジョンの実現を目指している。そのビジョンとは、「世界一夢を叶える企業になる」ことだ。

仕事を通じて磨く
ビジネススキルと経営感覚

「私が、グループ100社を目指す、と宣言したとき、周囲のスタッフはとても驚きましたね」と(株)グローバルステージの薄井隆博社長は笑顔で話す。

それも無理はない。2003年の創業から少したち、「100社100色プロジェクト」を宣言した当時、グループの企業数はまだ数社だった。それが現在、およそ20社に拡大。着実な増加ペースを見るとき、100社も夢ではなくなってきている。グループ起業の第1号、(株)エージェントの町田優樹社長は、自身の独立当時を振り返る──。

「私はもともと俳優志望。収入を得ながら、自分の夢とどうマッチングさせていくか。その答えがグローバルステージ(GS)にありました。新規事業開発支援や営業代行という仕事を通して、ビジネススキルと経営感覚を身に付けられる。映画制作という夢も、独立起業への推進力となりました。人の心を動かすことが求められる『営業』には、プロデュース力が必要です。エンターテインメントの世界と相通じるものがありますね」

さらに町田社長が「GSグループならでは」と指摘するのがサポート体制だ。

「会社経営にリスクはつきもの。しかしそれを最大限抑えられるのがグループの強み。資金・仕事面での支援のほか、さまざまな助言もありがたい。一人で起業するのとは、雲泥の差があります」

グローバルステージには、3つの独立支援制度がある。「キプロ制度」「エージェント制度」「3Y(スリーワイ)制度」だ。独立希望者はいずれかを選択する。(株)ESTATEの夜久昌滋社長は、グループ内で組織を構築する「エージェント制度」を活用し、独立した。

「グループ経営のメリットは、起業時から顧客の信用が得られる点。上場企業のお客様からも直接仕事の依頼が入る。これは、すでに実績のあるGSグループに所属しているおかげです。社員たちは皆、夢と目標を持ち一生懸命なので、社長である私も気が抜けない。また経営者仲間から学ぶことも沢山あります」と語る。

ESTATEを設立した2011年3月、東日本大震災があった。「この経験から、日々の幸せな暮らしのため、笑顔を増やしていくことが『夢』となり、事業の『目標』にもなった」と夜久社長は言う。

異業種での成功事例を
自社の経営に取り込める

一方、「サッカークラブ経営で地元貢献」を目指しているのが、(株)canteristaの平林正教社長。地元は京都府の京丹後市だ。同年代の経営者仲間でつくる「TNG(丹後ネクストジェネレーション)」を通じて、「30歳の成人式」など多様な地域活性化イベントを支援している。「地域の過疎化は全国的な課題。私は高校までサッカーをやっていた。それもあり、クラブチームを地元につくり、経済活性化につなげたい」と展望を語る。

その平林氏が感じるGSグループの魅力は信頼関係だ。「グループ内の社長同士のつながりが強く、腹を割って相談できる。『何が正解か分からない』とき、利害を超えて、アドバイスしてくれる」と、絆の深さを話す。

同じく「つながりの強さ」を強調するのが、(株)G-C.Factoryの林悠社長だ。「私は、一度起業して挫折した経験があります。その時思い知ったのが孤独のキツさ。GSグループには、支えてくれる仲間がいる。また人材育成と会社運営の仕組みが学べる。これは大きいですね」。

以前、バンド活動していた林社長。「音楽などの文化事業を奨励する仕組みもつくり、事業の一環とすることで、経済成長に貢献したい」と抱負を語る。

そして(株)Global Agentの小倉洋祐社長が語るグループの良さは、「異業種の情報が得やすい点」だ。「違う業種で活動するグループ他社から、成功事例が直接聞ける。自社マーケットにも適用できないかなど、失敗しがちなケースも含め、他の社長から学べるため、経営計画が立てやすい」と強調する。

100社100色──各社が得意とする分野は異なる。小倉社長が言うように「異なる業種・業態の“現場”から得られる知恵」は、そのままのビジョン実現への道を開く。グループ各社の社長は先頃、東南アジアで事業化調査を行った。全国へ、世界へ。夢の舞台は広がっている。