乗車直前まで変更可能!だが“最安”とはいえず

東海道新幹線での出張をより安く済ませられる方法が登場した。今年3月からサービスを開始した「EX-IC」を賢く使えば、運賃割引のメリットを享受できるうえに、チケットレスで新幹線に乗車できる。

これまで新幹線の割引きっぷでは「エクスプレス予約」(EX予約)が定番だった。JR東海とJR西日本の会員制ネット予約サービスで、携帯電話やパソコンから新幹線のきっぷを会員割引価格で購入できる。東京―博多間の新幹線指定席に自由席より安い金額で乗ることができるお得な手段として知られていた。

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図1 「早特」を利用すると「EX-IC」より安くなる!
図2 ただし乗り換えでの「損」を考慮すべき!

このEX予約に新サービスとして加わったのがEX-ICだ。EX予約では券売機で紙のきっぷを受け取る必要があったが、EX-ICは専用ICカード(または登録済みの携帯電話)を改札機にタッチするだけでいい。このIC化にともない、新割引運賃が登場したわけだ。例えば、東京―新大阪間は1万4050円(のぞみ指定席大人片道)だが、EX予約ならば850円安い1万3200円、そしてEX-ICは1050円安い1万3000円となる。

IC化で入会も簡単になった。これまでEX予約の会員登録にはJR東海またはJR西日本の専用クレジットカードへの入会が必須だったが、EX-ICの導入を機にJR東日本の「ビューカード」(他社発行カードを除く)でも年会費1050円で会員登録ができるようになった。ビューカード会員ならば新たにカードを増やす必要はなく、手軽になった。

しかし、EX-ICの利用には注意が必要な点もある。EX予約は希望の出発地から到着地までの乗車券をセットで購入できたが、EX-ICは新幹線専用なので出発地や到着地で乗り継ぐ場合は別に費用が発生する。たとえば品川駅で新幹線を降りた場合、EX予約ならば手持ちの乗車券で新宿駅まで行けたが、EX-ICでは190円のきっぷが必要だ。なお「得か、損か」の見極めは「EX-IC運賃ナビ」という公式ウェブサイトで確認できる。

さらに、EX-ICは早期割引「エクスプレス早特」に対応していない。早特は乗車3日前までの予約と6時台の利用が条件。たとえば東京―新大阪間は通常より2050円安い1万2000円となる。制約が厳しいようにも思えるが、きっぷの受け取り前であれば手数料なしで何度でも予約変更可能というEX予約のメリットは変わらない。出張予定が大まかに決まっていて、6時台の「のぞみ」か「ひかり」を利用する予定ならば、早特を利用しない手はない。

また、EX-ICは会員本人のみの利用に限定されるため、同行者のきっぷは手配できない。「きっぷの受け取り」という手間を省けるうえ、割安になるという便利なサービスだが、状況に応じて使い分ける必要があるだろう。