数字が頭に入ると、業界や企業の規模がイメージできる
全体的なお金の流れやマーケットについて知りたい場合は、『藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義』がおすすめです。外資系銀行の日本人支店長として実務に携わっていた著者が、株、為替、金利の動きをわかりやすく説明したものです。社会人1年目で読んだときは、マーケットの動きがよくわかって、手品の種明かしのようでびっくりしました。それ以降、金融機関勤務の後輩には必ずすすめる本です。
各業界や企業のリアルなデータが詰まっているのが、『会社四季報 業界地図 2021年版』。就職活動のときは、その業界のプレーヤーを見るくらいでしたが、ビジネスマンになってからは数字に注目しています。数字が頭に入ると、どのくらいの規模の業界、企業なのかがイメージしやすくなります。取引先や投資を検討している業界など、気になる記事から読むといいでしょう。毎年アップデートされるので、電子書籍がかさばらず、検索性も高くなります。
数字に親しむためにはインデックスファンドを開始
ビジネスには、P/L(損益計算書)の売上、利益が大事ですが、それに加えて「ファイナンス思考」があれば、いろいろな角度でものごとが見られるようになる、と提案するのが『ファイナンス思考』です。従来の会計では説明できない多額の赤字を掘るようなサブスクリプションなどのビジネスが発達してきているため、「将来どれだけのキャッシュを生むか」というファイナンスの考え方が必要になっています。個人の投資を考えたときには、バリュー投資を考え抜く『教養としての投資』と、インデックスファンド最強説を唱える『ウォール街のランダム・ウォーカー』を読んでみるのが、対照的でおもしろいですね。
お金を増やしたい人が数字に親しむためには、インデックスファンドの積み立てを始めて、日々の値動きを見るのはどうでしょう。マネーフォワードなどのアプリで銀行や証券会社の口座を連携させると、総資産が毎日増減する感覚が得られます。
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