──住宅や建築に興味を持ったのはいつごろからでしょうか。
【貫地谷】子どものころから家のことを考えるのが好きでした。中学生で初めて宝くじを買ったときは、1等が当たったら家を建てたいと考えていたくらいです(笑)。新築の一軒家は憧れの存在でした。間取り図を眺めながら「ここに家具を置いて……」と考えるのは、今でもすごく楽しい時間。学生時代は、モデルルームも随分見学しました。やっぱり、頭で考えているのと実物を見るのとでは、情報量が違います。引っ越し前に物件を内見するときは、マイメジャー持参です。
──住まいを見るときのポイントはありますか。
【貫地谷】毎日暮らす家だから、見た目だけでなく使い勝手も大切。動線が効率的で無駄がないか、家事がしやすいかどうかをチェックします。シンプルで、美しさと機能性が一致していると感じられるようなつくりがいいですね。
暮らしの変化に対応できるかどうかも大事だと思っています。これから先は、ライフスタイルが変わったり、家事を楽にする家電が登場したりと、変化がきっと出てくるはず。そんなときも、あらかじめ配線やコンセントなどに余裕を持たせた設計なら、対応しやすいですよね。高齢のご家族がいるなら介護が必要になったときに備えて、車椅子が通れる程度の廊下幅を確保しておいてもいいかもしれません。“いい年の重ね方をしている家”には、暮らしの移り変わりに寄り添う工夫があると感じます。
──暮らし心地を良くするために心がけている工夫はありますか。
【貫地谷】私、片付けが大の苦手なんです。だから整頓しやすくなるように、物を減らす努力をしています。ただ便利だから、という理由で持っている物は、思い切って捨ててしまいます。身の回りには自分好みの物、大切な物しか置きたくない。なるべくシンプルに、身軽になっていけるといいですね。
あとは、適所に収納をつくって物の住所を決めることかな。SNSでいろんな収納術を見るのも好き。おしゃれなラベルをつくって収納ケースに貼ったりと、手間をかけるのは嫌いじゃないんです。
──貫地谷さんにとって「住まい」はどんな場所でしょうか。
【貫地谷】20代は仕事を第一に、私生活を楽しむ余裕もなくお芝居に打ち込んできました。今は少し考えが変わって、生きることの延長線上に仕事があると感じています。
30代に差し掛かるとき、尊敬する先輩から「女優業は私生活が忙殺されてしまう。だからこそプライベートを大切にしなさい」とアドバイスをいただいて、あらためて生活について考えてみたんです。そこで周囲の尊敬している方々は、暮らしも大事にしていると気づきました。
そう考えてみると、住まいは生活の拠点。わが家が整っていると、仕事のサイクルもいい方向に動きだします。自然とその日にやるべきことが明確になっていくんです。自分らしい住空間をつくっていくことは、仕事のためでもあるし、私自身の可能性を広げてくれる──。今は、そう感じています。
4月スタートの連続ドラマに出演!
●連続テレビ小説
「なつぞら」
通算100作目となるNHKの連続テレビ小説に、アニメスタジオのスゴ腕アニメーター・大沢麻子役でアニメーション編から登場。朝ドラ第77作「ちりとてちん」ヒロインを演じて以来の朝ドラ出演。〈総合〉4月1日(月)スタート、毎週月~土曜朝8時ほか
●ドラマBiz
「スパイラル~町工場の奇跡~」
真山仁原作のベストセラー小説「ハゲタカ」シリーズのスピンオフ作品『ハゲタカ4.5/スパイラル』を連続ドラマ化。4月15日(月)スタート、毎週月曜夜10時放送 テレビ東京系
ワンピース2万2000円/OKIRAKU(OKIRAKU pressroom)Tel.03-5775-6511 イヤリング1万8000円、バングル2万8000円/ともにアデルビジュー(ADER.bijoux)Tel.03-6457-8858 ※すべて税抜き(本体)価格
Edit=Embody Photograph=金城匡宗(インテンス/インタビューカット) Hair&Make-up=北 一騎(Permanent) Styling=岡田早苗(rooster)