忙しくても、ズボらでも、着々と貯めている女性がいます。なにが違うのか。今回、資産1000万円以上の4人に、「1日・1週間・1年」というスケールでコツを聞きました。第3回は世帯年収が約1150万円、資産が4400万円の真由美さんのケースです――。(全4回)

※本稿は、「プレジデントウーマン」(2018年8月号)の掲載記事を再編集したものです。

健康と美容には、お金を使います●山下真由美さん(仮名)
●49歳 ●職業:金融(正社員) ●個人年収(税・保険料込み):440万円 ●世帯年収:1150万円 ●家族:夫、子ども(小学生) ●趣味:温泉旅行

金融業界で働くワーキングママ。かつてはデパート積立や旅行会社の積立をしていたが、出産してからはネット通販に。

天引きと預け替えで、コツコツとプラスに

「子どもの頃から、お年玉を貯金するのは当然と思っていたので、社会人になってからも当たり前に貯金してきました」

写真=iStock.com/andresr

そう話す真由美さんは、特段、貯金に目覚めたわけでも、お金の勉強をしたわけでもない。天引きの財形貯蓄と預貯金の預け替えなどでコツコツと資産を積み上げてきた。

特に節約をしているわけでもないが、何げない支出には気を配る。

「コーヒーを買うならマイボトルを持っていく、ATMは手数料がかからない時間に利用する、自動車保険や生命保険などの保険料や子どものお稽古事の代金は月払いより割安な年払いでと、小さくてもおトクなほうを選択することで、チリも積もれば山になるのかなと思っています」

とはいえ、うれしい、楽しい、幸せと思えることには惜しまずに使う。

「食品やサプリメント、化粧品などは内面も外見もきれいになれるように良質なものを買っていますし、年3、4回は旅行もします。そして夫の趣味は車。お金がかかりますが、それも楽しみのひとつ。容認しているからこそ、私に家計管理を任せてくれているのかもしれません」

お金の流れをよくするために、掃除も意識している、と話す。

▼1日
マイボトルを持っていき、ラテマネーをシャットアウト

職場にはマイボトルを持参し、外で飲み物は買わない。「体をあたためるしょうが紅茶を入れています。体にいいと考えたら、我慢ではなく楽しくなります」。ランチは社員食堂を利用。1カ月5000円程度なので、弁当を作って持っていくより効率的。玄関掃除も毎日の習慣に。「たたきをきれいにしておくと、気の流れがよくなってお金も貯まりそう」

(写真左上から時計回りに)マイボトルで飲み物を買わずにすむ。風水でよいといわれる玄関の水ぶきやトイレ掃除などを実践している。サプリメントや化粧品は、自分に合うものを厳選して購入。長財布は仕事用、2つ折りは休日用。中にはあえて1万~2万円しか入れない。
▼1週間
生協をメインで利用し、足りないものだけ週末に

買い物は2つの生協をメインで利用し、週末に足りないものを買い足し。「買うものを決めて短時間で買い物すれば、衝動買いを防げます。時間があると余計なものを買いがち」。その他、文房具や日用品、バッグなどはネットショップで価格を比較しながら購入。「セールでおトクに買えることも多く、なによりも時間の節約になります」

▼1年
家計簿は年単位でざっくり記入。預金が増えたら預け替え

半年に1度は、貯まったお金の預け先を見直す。狙い目はネット銀行。「金利キャンペーンをしているネット銀行の定期預金や、より金利のいい仕組預金にちょこちょこ預け替えています。ボーナス時期は、キャンペーンが多くなりますよ」。1年に1度は、ふだんおおまかにつけている家計簿を見直し、固定費や税金などをチェックする。

(写真左から)生協は買いやすいところと、安心安全なものを扱うところの2カ所を利用。家計簿は1~2カ月に1回ざっくり記入。主にチェックするのは、水道光熱費や通信費などの固定費。貯まった預金のネット銀行への預け替えは、もっぱらスマホで。