稼ぐ人のお財布をたくさん見てきた税理士(お財布鑑定士)やファイナンシャルプランナー(家計簿鑑定士)が、ズバリ「稼ぐ人のお財布の特徴」を公開。あなたのお財布は、どんな状態?

上質なお財布を買うのは“投資”。上質なお財布には見返りがある
●亀田潤一郎さん(亀田潤一郎税理士事務所税理士)

●人に見せても恥ずかしくない状態をキープする

税理士という職業柄、多くの会社経営者の方々とお付き合いしてきた中で気付いたのが「長年稼ぎ続けている社長は皆、美しい長財布を使っている」ということ。稼いでいる方々なので上質な財布です。でも丁寧に扱わなければ、美しさはキープできません。小銭やレシート、ポイントカードでパンパンに膨らんだお財布はすり切れやすく、汚れやすいもの。財布を丁寧に扱うからこそきれいだし、長くその状態をキープできるのです。

7年選手だという長財布は、まるで新品! クレジット機能付きの銀行カード1枚のみと、紙幣は毎日ピン札に。

お財布鑑定士として千人以上の財布を見てきた私の経験上、汚れた財布で稼ぎ続けている人はいないと断言できます。もちろん、長財布でなくてもいいんです。“美しい”というのが大きなポイント。会社経営者の中には、プライベートではマネークリップ、ビジネスでは長財布と使い分ける方もいます。稼いでいる方の中には、お財布に気を遣わない方もいます。例えば、投資の神様と呼ばれるジム・ロジャーズは財布にこだわらないようですね。

私はお金と感情は結びついているとお伝えしています。でも、投資の世界では、お金と感情的に向き合っていては仕事にならないのかもしれませんね。つまり、お金との関わり方がお財布に現れるのです。

●亀田さんが見てきた稼ぐ人のお財布は?
・上等の長財布を使っている
・大量のカードや不要なポイントカードを入れていない
・小銭は小銭入れに入れる
・お金を丁寧に扱っている
●NG財布
「ポイントカードなどでいっぱいのお財布にお金はやってきてくれません!」
レシートやポイントカード、割引券、病院の診察券などでお財布がパンパンになっていませんか? これはお金に好かれない人の特徴。そんな人は今いくらお財布に入っているか把握できず、結果的に支出のコントロールが不能に。
亀田潤一郎
亀田潤一郎税理士事務所税理士。多くの経営者と付き合う中で「稼ぐ社長の財布の使い方」に共通点があることを発見。自ら実践したところ、年収が飛躍的に向上したそう。著書に『稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?』(サンマーク出版)。

長財布から三つ折り財布に変えても収入は下がりません!
●山口京子さん(ファイナンシャルプランナー)

●お財布の種類よりもお金との向き合い方が稼ぎ・ためるコツ

2年ほど前まで、私も長財布を使っていたんですが、買い替えを考えていたときにこの三つ折り財布を見つけたんです。長財布のほうがお金がたまるといわれるし、二つ折りじゃなく三つ折り……。折り財布に替えるのは正直怖かったのですが、FPとしての使命と自分の金運をかけて試しに使ってみたんです。使い始めたら、とっても軽くて手放せないほど。小さなバッグにもそのままイン。気になる収入面はというと、仕事は順調。年収もアップしました。

カードサイズのコンパクトな三つ折り型。カード4枚、現金はいつも1万円程度。「出張なので2万円入れました!」

財布と貯蓄額は関係ないことを証明したうえで、長財布人気を探るなら、長財布は中身を確認しやすいから、お金の管理がしやすく、結果的にたまるということではないでしょうか。株主優待生活を送る桐谷広人さんは、つい最近までボロボロの二つ折り財布でしたが資産家です。『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学』(光文社)の著者・会計士の山田真哉さんも、二つ折り財布で、ポイントカードもいっぱいです。お2人の共通点は、1円までお金を大切にすること。ボロ財布でも愛着を持って使い、お金の管理をきちんと行っているなら、お金はたまります。財布の種類よりお金との向き合い方に尽きます。

●山口さんが見てきた稼ぐ人のお財布は?
・ボロでも愛着を持って使用
・財布を物入れにしない
・すっきりスリムなお財布
・ある程度以上の収入の方はお財布に無頓着
山口京子
ファイナンシャルプランナー(FP)。貯蓄大好き市民として名高い名古屋出身。フリーアナウンサーを経てFPに。住宅ローン完済費用を2年でためる。家計簿管理の専門家として数々のお財布を見てきた。著書に『お金持ち名古屋人八つの習慣』(主婦と生活社)などがある。

正月に父からもらったお年玉をお守りとしてIN
●秋田稲美さん(株式会社エ・ム・ズ代表取締役)

ポイントカードは使わないが、コーヒーショップカードや習い事の会員証は入れている。

気分転換にお財布は2年に1度は替えています。時期はお正月。これは、めいっ子と買い物に行ったときに見つけたお財布。ポイントカードや優待券は使わないので、持っていません。恥ずかしいんですけど、いまだに父が毎年お正月にお年玉をくれるんです。それを1年間お守り代わりにお財布に入れています。効果のほどはわかりませんが、何となく毎年そうしてますね。

秋田稲美
株式会社エ・ム・ズ代表取締役。大手生命保険会社に入社後1年で年収1000万円に。現在はコーチング研修などを行う会社を経営。ドリームマップの創始者で、一般社団法人ドリームマップ普及協会代表理事も務める。

モバイルSuicaを多用しお金は裸で持ち歩く
●松本 大さん(マネックス証券株式会社代表取締役会長CEO兼CHO)

お金は裸で持ち歩きます。小銭入れも使いません。お金を払う機会がないわけじゃありません。カードも現金も用途に応じてよく使っていますよ。小銭はあまり持たず、モバイルSuicaを多用しますけどね。財布で金運が変わるとも思っていませんね。迷信や縁起担ぎを信じるほうではありませんが、何か流れを変えたいときや大切な何かがあるときは、神社に行っておはらいをしてもらいます。

松本 大
マネックス証券株式会社代表取締役会長CEO兼CHO。米系の投資銀行を経て、債券トレードやデリバティブ取引などに従事した後、1999年マネックス証券株式会社創業。現在、親会社マネックスグループ両社のCEOを務める。15年3月期のマネックスグループ営業収益は約510億円。