37歳という若さで早期リタイアし、投資をしながら世界を投資の腕はさることながら、どんな日常が彼を大金持ちにしたのか。バイクと車で2周した大富豪、ジム・ロジャーズ。その金銭感覚、仕事観、そして財布の中身まで一挙大公開。
──ウォール街で働かれたあと、かのジョージ・ソロス氏とともにクォンタム・ファンドを立ち上げ、10年で4200%という驚異のリターンを上げ、37歳で夢のリタイアを実現されました。投資家として成功するためには、まず「歴史」と「哲学」を学ぶことを常に勧められていますね。
ジム・ロジャーズ氏

哲学を学ぶということは、すなわち「自分の頭でどのように考えるか」という技術を身につける、ということです。哲学を学べば、それに基づいて、世の中のあらゆる概念とあらゆる「事実」を分析できるようになります。これらは投資家に不可欠な能力です。

投資においては、細部に注意を払えるかどうかが成功と失敗の分かれ道になります。投資対象について徹底的に調べることで、成功に必要な知識を得ることができるのです。

そして歴史を学ぶということは、世界で起きている変化を、大きな視点で捉えられるようになるということ。これまで世界がどのように動いてきたのか、そして今後どのように動くか。世界というものの全体像を理解するために過去を知るのです。何か新しい出来事が起こったとき、過去を知っていれば、その未知なるものを歴史という文脈の中で考えることができます。

今の時代に真実であると考えられていることが、10年前、20年前にはそうではなかった。今日の新聞に書かれていることでさえ、多くが近い将来、事実ではなくなるでしょう。お金持ちになりたければ、世界が今後、どのように変わるかを知る必要があるのです。