物事の価値を測る公式をご存知でしょうか。

「Value(価値)=Output(成果)/Input(リソース)」

この公式は、投入したインプットに対して得られるアウトプットが多いほど価値が高くなることを示しています。企業の利益率を示すROI(return on investment)という指標も、この公式がベースです。利益(アウトプット)を資本(インプット)で割り、その企業の価値を測るわけです。

価値の向上を図るときは、インプットとアウトプットのバランスを考えることが大切です。片方だけに注目して、「とにかくコスト(インプット)を削減すればいい」と考えるのは愚策です。インプットを減らした以上にアウトプットも減ってしまい、「安かろう悪かろう」となって価値の低下を招く恐れがあります。

アウトプットだけに注目した場合も同じです。成果を最大化することだけに注力すると、成果の増加分以上に予算を使い、最終的に赤字になることも考えられます。

価値を高めるインプットとアウトプットの組み合わせは、次の5つです。

1)アウトプットを減らし、インプットをそれ以上に減らす。
2)アウトプットは横ばいで、インプットを減らす。
3)アウトプットを増やし、インプットを減らす。
4)アウトプットを増やし、インプットは横ばい。
5)インプットを増やして、アウトプットをそれ以上に増やす。

どのパターンで価値の向上を図るにしても、どちらか一方だけをいじるのではなく、両方のバランスを考えながらマネジメントする必要があります。