相互作用型の人材を育成する

チームから見たとき、個人のチームにおける参加形態は5つに分けられます。

形式的にチームに属しているものの、実質的にかかわりを持っていないのが「断絶型」です。

一匹狼タイプといえば聞こえがいいですが、チームの生産性に貢献するメンバーとはいえません。チームから見ると「枯れ木も山のにぎわい」といったところでしょうか。

基本的にチームに無関心だが、自分にかかわるところだけ参加するのが「接触型」です。みんなで議論しているときに輪に入ってはきませんが、関心のあるテーマだけ口を出すタイプです。このタイプもチーム作業に向いているとはいえません。

次に、「相互作用型」です。このタイプはチームに協力的で、作業に積極的にかかわっていきます。同時に、チームに依存せずやっていけるだけの個人の力も備えています。

個人で磨いたことをチームに活かして、チームで学んだことを個人にフィードバックする。そうやってチームへの貢献と自己の成長を同時に進めていくのが特徴です。

相互作用型は確固たる自分があるので、チーム作業をしていても、「誰かにやらされている」という感覚がありません。これは仕事をしていくうえでとても大切なことです。

一方、チームへの貢献を意識しすぎて、チームの中に埋没する「吸収型」の人も少なくありません。いちおう自分なりの意見は持っていますが、チームの論理を優先するため、個の意見を表明することはありません。

それが行き過ぎて自分で考えることをせず、チームの決定に諾々と従う「付和雷同型」になります。