「24時間、いつでも対応できる人でないと橋下さんとは付き合えない」

そう語るのは橋下徹大阪市長の側近だ。

橋下氏は新党「日本維新の会」を旗揚げし党首に就任。しかし次期総選挙には出馬せず、大阪市長と維新党首を兼務して、大阪から中央政界を動かすつもりだ。本当にそんなことができるのか。

「東京にいないと何もできないという発想じたいが古いんです。そもそも、直接会ったり、電話で長々と話さないと意思疎通ができない人では、山積する問題をスピーディーに処理できない。会議なんて開かずともメールのやり取りで十分。それができない人は要らないというのが橋下さんの発想です。今後、橋下さんは東京にいる維新の議員団にメールで指示を出します。党首会談など、必要なときに新幹線で上京すればいいんです」

橋下氏は1日、3~4時間ほどしか睡眠を取らない。それでいて、いささかの疲れも見せず市議会に臨む。大阪市の幹部職員や維新関係者らとメールをやり取りする一方で、ツイッターなどを駆使して社会に向けた情報発信も欠かさない。

「経済産業省や財務省の元キャリア官僚らが橋下ブレーンになっていますが、彼らは一様に橋下氏の情報処理能力、理解力の高さに圧倒され“まるでスーパーマンだ”と驚いています。橋下さんからのメールはひっきりなしに届く。メールは連日、午前2時半頃まで届き、それから4時間半ほど休止。午前7時になると新たなメールが届き始めます」(側近)

メールの内容は事務連絡から政策的な意見調整まで多岐にわたる。政策の詰めが必要な場合もメールで関係者に意見を募って対応する。

「ある議題について話し合いが必要なときは、橋下さんが議題の内容を関係者に一斉メールし、戻ってきたメールに橋下さんが目を通しメールで自分の意見を述べる。やり取りは会議と同じ。メールには“急ぎです”“急ぎません”という断りが書いてあります。午前2時半にメールで政策提案されても、さすがにすぐに対応できませんが、それでも午前7時までには返信するようにしています」(同前)

今後、維新の国会議員団はさぞや苦労することだろう。橋下流についていける国会議員は何人いるのだろうか。

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