押し寄せる応募者をふるい落とすため、人事部が1次面接を行う企業が増えている。求職者にとって意外に高い、この最初のハードルを上手にクリアする方法とは。

多すぎる応募者をふるいにかけるための面接

このところ企業には未曾有の数の求職者が押し寄せている。1つのポジションに何千通もの履歴書が送られてくることもあるため、企業は応募者を選別する際、これまで以上に労力をかけなければならない。

資格要件を満たしていない候補者や自社の文化に合わない候補者をふるい落とす作業は、多くの企業が人事部のマネジャーに任せている。求職者にとっては厄介に感じられるかもしれないが、企業がそうするのはもっともな理由があってのことだ。まずはこの重要な一次面接のハードルを越えるためにはどうすればよいかに関心を集中しよう。

応募者の大多数は採用部署のマネジャーの面接を受ける前に排除される。サンフランシスコ州立大学経営学教授で、『1000Ways to Recruit Top Talent』の著者、ジョン・サリバンによれば、人事部の面接までこぎつけた求職者の95%がそこでふるい落とされる。したがって、求職者はこのプロセスを真剣に受け止めなくてはいけない。「これは職を得るための第一歩なのだ。だから、最初の面接を行う人事部の人々にあなたが優秀な候補者であることを納得させる必要がある」と、ピーター・カペッリは言う。『Talent Management for the Twenty-First Century』の著者として知られるカペッリは、ペンシルベニア大学ウォートン・スクール教授で、同校人的資源センターの所長も務めている。最初の面接という重要な段階をパスするためには、人事部を敵ではなく味方にするすべを身につける必要がある。

何が一番チェックされるのか?

どのように人事部を使うかは企業によって違う。資格要件について基本的な評価を下し、履歴書の虚偽記載などの問題点を見つけ出すために人事部を使っている企業もあれば、人事部の面接でもっと踏み込んだ評価を行って、きわめて高い基準を満たす最終候補者グループに絞り込んでいる企業もある。

また、グーグルやザッポスのように、とくに自社の文化との相性を見るためにこのプロセスを使っている企業もある。