雄也は、ある大学付属校を目指しています。新年度になったばかりですが、塾では6年生の扱いですから、さっそく宿題の量が増えてきたようです。

小学3年生のとき、中学受験塾に通いはじめてから、雄也はダイニングで宿題をするようになりました。わからない問題があったら、私に質問してくることもあります。夫がいるときは、夫に聞いています。

このところ、ダイニングチェアーに腰を掛けて5分もしないうちに「わからない。これ、どういう意味?」とたずねてくるようになりました。よく考えもしないうちに教えてしまうと本人のためにならないと思って、「本当にわからないの?」「どこがわからないの?」と聞き返すと、「最初から、わかんない」なんて。

「授業ではわかったの?」と聞くと、「わかったよ」と答えるのです。宿題に、授業で習ったものと全然違う問題が出ているのならわかるのですが、テキストを見てみると、授業で習った問題とほとんど同じなんです。数字や見た目が少し違うぐらいのこと。授業では「わかった」のに、宿題がまったく「わからない」なんて、そんなことがあるのでしょうか。

そもそも授業を真面目に聞いていないのでしょうか。それとも、受験のストレスとか、不安とか、何かそういうものがあって、一時的に甘えているのでしょうか。求めに応じて教えてやればいいのか、それとも、突き放したほうがいいのか、みなさんは、どうしていらっしゃるのでしょうか。

Question

子供が「わからない」を連発すると、親は不安に陥ります。「なんで? 授業で習ってきたんじゃないの?」と。宿題で早々につまずいてしまう子を前にしてプロの学習コンサルタントは、この状態をどう分析すると思いますか。

(1)塾の教え方に問題がある。子供を楽しませるだけ理解させていない疑い

(2)本人の授業の受け方問題がある。わかったつもりで帰ってきている疑い