欠点や弱みのない組織は存在しないが、抱える問題があまりに大きければ、まったく仕事の結果を出せなくなる。そんな機能不全組織をうまく回復させる方法とは。

機能不全に陥ったチームの生産性をすみやかに改善せよ

グローバル経済の中で、組織があらゆる資源から最大限の価値を引き出さねばならないときには、機能不全に陥ったチームはすみやかに矯正する必要がある。機能不全チームとは、たとえば次のようなものだ。

個人主義者のチーム。誰もが自分自身、自分の部署や職務のことしか考えない。権力をめぐる画策や受動的抵抗が見られる。

派閥型のチーム。個々の部員が、チーム自体より自分の派閥に対して忠誠心を持っている。

衝突回避型のチーム。波風を立てないよう周りに同調する。創造性やイノベーションは抑え込まれ、凡庸が幅をきかせる。

優柔不断なチーム。議論が堂々巡りになる。二歩前進したら必ず一歩半後退する。

ほとんどの場合、根底には信頼の欠如か、生産的な意見のぶつけ合いをする能力の欠如、もしくは目標の不明確さがある。一つ問題が生じると、別の問題を誘発する傾向があるため、機能不全チームはたいてい問題を2つ以上抱えている。管理職が自分のチームを悩ませている要因を診断し、的を絞った矯正を行ううえで、本稿のアドバイスは大いに参考になるだろう。