ゼロ・クーポン債をボーナスのたび購入

毎年送られてくる「ねんきん定期便」を見て、あまりの年金額の少なさに愕然とした人も多いことだろう。そして「これっぽちの年金額では、豊かなセカンドライフなんて絶対に無理」と考え、せっせと自分年金づくりに励むのが典型的な行動のようだ。

金融機関に行けば、定額個人年金保険や変額個人年金保険を勧められるのが関の山だが、いずれも一長一短があることは否めない。定額個人年金は、将来の受取額が契約時に確定するため安心感はあるが、物価上昇(=インフレ)には対応できない。新興国の成長により資源価格上昇が続くと予測されることを考えると、物価上昇に対応できない定額個人年金は魅力なしと言わざるをえない。なぜなら、公的年金が2004年度の制度改正により、物価の優等生から物価上昇に対応できない劣等生になってしまったからだ。

発売当初は、インフレに対応できるという触れ込みだった変額個人年金保険も、運用対象である特別勘定(投資信託のようなもの)を自分で選択するタイプから、運用を任せるタイプが主流となり、収益面での魅力が半減してしまった。加えて、保険関係費用や、運用にかかる費用が投資信託などよりも高いため、期待収益率が低くなる傾向にある。数年前から即時受け取りが可能なタイプも登場しているが、契約してから年金受け取りまでの期間が短い分、高収益を期待するのは難しくなる。

個人年金保険がだめなら、安定収入が期待できる実物資産として、不動産投資(経営)を考える人もいるだろう。だが、すでに人口減少に転じているわが国において、安定した家賃収入を期待するのは虫がよすぎる。大まかな数字だが、わが国の世帯数は約5000万。一方、住宅戸数は約5700万戸あるといわれる。余剰の700万戸÷5700万戸×100=12%。仮に全世帯が賃貸住まいであったとしたら、空室率は12%になる。人口の減少が進んでいるにもかかわらず、新築住宅の供給が行われているのだから、空室率は年々上昇していく可能性が高い。