気になった記事は確実にアウトプット

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本の読み方

「将来のためにノルマを課して多くの本を読む」人は、年収500万円台が13.8%なのに対し、1500万円以上では29.8%と2倍以上に上った。本などいつでも読めると思っていても、実際はなかなかそうはいかない。毎日これだけ読むというノルマを自分に課すのはいい方法だ。仲間を募って定期的に読書会を開くのも効果がある。しかし、せっかく本を読んでも、明日の仕事にすぐ役に立つようなものばかりでは意味がない。将来のことを考えるなら、間口は狭めないほうがいい。「歴史や文学など、仕事とは直接関係のない本も読む」には、年収1500万円以上で69.2%、500万円台で51.5%の人が肯定的な回答をしている。

また、本は必ずしも全部読む必要はない。私はメールマガジン用に、毎日一冊読むと決めているが、そのための時間は1時間しかとっていないので、エッセンスとなる部分を探して読む。じっくり読みたいと思う本は、時間に余裕のある週末に読むようにしている。「仕事で多読する本と、教養のために精読する本は分けて考える」人の割合は、年収1500万円以上が47.4%と、500万円台の33.7%を大きく上回っている。このあたりの割り切りも、高生産人間のほうが上手くできているといえそうだ。

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新聞・雑誌

情報収集に関しては、いかに余計なものをカットするかに尽きる。抱え込まなくても、必要なときに必要な情報を見つけられればいいのだ。そう思って見てみると「目当ての情報だけをピックアップするルールがある」「気になったキーワードや本のタイトルをメモする習慣がある」という項目にあてはまる人は、それぞれ41.9%対31.2%、44.4%対27.7%と年収1500万円以上が500万円台よりかなり多いのがわかる。あふれる情報にただ振り回されていたら、高い収入は望めない。

「気になった記事は切り取るだけでなく、確実にアウトプットに活かす工夫あり」が、年収500万円台では17.0%なのに対し、1500万円以上では26.2%。情報というのはアウトプットして初めて価値が生じる、アウトプットするから入ってくるともいえる。いつも同じところだけを探していても、手に入る情報は限られてしまう。一見関係ないようなところに、じつは仕事のヒントは隠されている。

「あえて仕事関係者や周囲が読まない新聞や雑誌を読む」は、年収500万円台だと17.0%だが、1500万円以上になると24.5%と4人に1人。収集の範囲を固定しないほうがいいというのはこの結果からも明白だ。