書類フォルダーから最新モバイルまで、時間の有効活用に導くツールを紹介。道具が変われば環境が変わる、ひいては時間の使い方も変わってくる。
<strong>経営コンサルタント・事業プロデューサー 小山龍介</strong>●1975年生まれ、京都大学文学部卒業。グリーンホールディングス株式会社代表。松竹で歌舞伎の新ビジネス立ち上げなどを経て独立。
経営コンサルタント・事業プロデューサー 小山龍介●1975年生まれ、京都大学文学部卒業。グリーンホールディングス株式会社代表。松竹で歌舞伎の新ビジネス立ち上げなどを経て独立。

「人の思考や行動は、道具や環境に影響される。時間を有効に使うには、ビジネスツールを変えるのも一つの方法です」

こう語るのは、『TIME HACKS!』をはじめ“ハック”シリーズの著者である小山龍介さん。実際、ご自身もさまざまな時間術ツールを駆使して時間管理をしているそうで、今回はそれらを含め、お勧めの20アイテムをピックアップ。目的に応じて「すっきり資料整理」「ひらめきキャッチ」「集中タイム」「どこでもオフィス」「カイテキ仕事空間」という5つのキーワードで分類してみた。

これらのアイテムがどう役立つのかというと、たとえば「すっきり資料整理」のツールなら、デスク回りが片付いて、探し物をする無駄時間も解消。その分、仕事が効率よくこなせるようになる。外出先などでの隙間時間を活用できるのは、「ひらめきキャッチ」や「どこでもオフィス」に挙げた最新鋭のツールだ。お馴染みのものもあるが、小山流では使い方がひと味違うのである。

さらに見逃せないのは、別々のカテゴリーのツールを連動させて効果を高めるテクニックだ。「すっきり資料整理」に挙げた卓上スキャナーでファイル化した資料を、「どこでもオフィス」にあるオンラインサービスにアップして外出先で見たり。喫茶店で仕事をするときには、「集中タイム」にあるヘッドフォンをつけて雑音を防ぐ手もある。

もちろん、こうしたツールを有効に使うには、スケジュール管理が重要になる。小山さんが実践しているのは、リズムをつくってパターン化させる方法だ。

「1週間で見ると、月曜日は情報収集や社内の打ち合わせなどでゆとりを持たせ、金曜日の夕方は週のまとめや翌週の段取りにあてるのが僕のパターン。社外の打ち合わせは主に水曜日に。週の前半を準備に充てられ、もし課題があがってもその週のうちに対応できますから」

一日の中でも集中する時間、息抜きの時間、インプットの時間とリズムをつけることが欠かせない。小山さんの集中時間は朝、出社前の2時間。原稿書きのようなアウトプット作業は、この時間にこなすのが習慣になっているそうだ。

「リズムがパターン化すると、仕事が円滑に回り時間が有効に使える。僕はスケジュール管理にGoogleカレンダーを使って社内で共有していますが、これは自分の通常パターンを“繰り返し設定”であらかじめ入力しておける。記入があると、予定を組むときにパターンに合わせようという意識が働くんですよ」

このGoogleカレンダーも時間術ツールの一つ。優秀な面々を使いこなせば、習慣まで変えられるわけだ。時間の浪費癖が直らない人は、ビジネスツールの見直しから始めてはどうだろう。