部下の対立はどんな組織にも見られるが、それによって組織がギスギスし、仕事の成果にまで影響を及ぼし始めたら――。そのとき上司はどう対応すべきか。

機能不全組織を正しい方向に導ける上司とは

どんな組織でも対立は起きるものだ。管理職は、自分の部屋にこもり、退職するまでずっと組織のない場所で暮らしたいという気分になることがある。

だが、対立を解消し、組織をよい方向にまとめることは可能である。対立の解消に上司が関心を注げば、多くの場合、よりよい結果が生まれるのだ。

機能不全に陥っている組織を、一丸となって優れた成果を挙げるチームに変えるにはどうすればよいのだろう。

組織で仕事をするときには対立がつきもので、それは概して不愉快ではあるが、健全なことでもある。「少しでも複雑さをともなう仕事をしている集団では対立が起きるものだ。むしろ、起きるべきなのだ」と、ケロッグ経営大学院デウィット・W・ブキャナン・ジュニア記念講座の紛争解決・組織経営担当特別教授、ジャンヌ・ブレットは言う。ブレットは同大学院紛争解決研究センターのディレクターも務めており、『Getting Disputes Resolved』の共著者でもある。

部下たちはなぜ言い争うのか、いつ、どのように介入すればよいか、将来の対立を防ぐにはどうすればよいかを理解することは、すべての組織のリーダーにとって欠かせない。