さて、会議のそこかしこで見られる光景をいくつかスケッチしてみよう。

「最初の5分を過ぎると確実に寝ている役職ナシ40代前半。不思議なことに、話を振られるとちゃんと目覚めて、とりあえず答えている。その後は会議終了までまたお休み」(小売り、30代)

その真逆をいく名物男も。

「打ち合わせの時間になっても姿を見せない50代後半部長。グループ全員で探したら、近隣の公園で昼寝してた。この上司、過去にもトイレの個室などでの昼寝の前科が多数ある」(重電、30代)

ある外資系メーカーの部長級が笑う。

「ドバイ、香港、欧州本社と4カ所同時に英語で電話会議をすることが多いが、だいたい収拾がつかない。たまに“How,Japan?”“What's the matter?”などと振られるけど、適当にお茶を濁しながら、キャバクラ嬢と『きょう来なかったら殺す』とかメールをやり取りしてる」

これでいいのか。

「私は知っている。PDAでメモを取るフリをして、ひたすらゲームに興じる上司(40代前半、係長級)を」(損保)

「テーブルの下は相手から見えないから、ケータイでメールやネットをやっている40代マネジャー」(大手電機)

みんな案外楽しんでいるようだが、会議の間中、一人マニアックな作業を黙々と続けている方は少なくない。

「会議のメンバーの出欠、発言の回数とその良し悪しまで“正”の字を書いて記録を取っている50代後半部長」(通信)

意義ある行為かどうかは内緒だ。