この国のインターネット産業の中心には、いつの時代もサイバーエージェントの名前がとどろいている。最強のIT企業を牽引する社長・藤田晋は、筋金入りの麻雀打ちで、プロ顔負けの腕前を持つことでも有名だ。彼から飛び出した「声に出して読みたい麻雀名言」の数々。彼がそこまで打ち込むのはなぜなのか。(第3回/全3回)
覚えておけ!ドラは出世の妨げだ
麻雀では名言がたくさん飛び出します。
「ドラは出世の妨げ」
「金持ち喧嘩せず」
「慌てる乞食はもらいが少ない」
どれも四角い卓を囲んだ小さな世界を通じて人生の縮図のように身に沁みるものがあります。
ドラ(※1)を大事にして手牌を育て、高打点を狙いにいくのか、はたまたドラを捨ててでもスピード勝負に出るのか、麻雀では常に二者択一を迫られます。高い手牌が好きな人でも、時にはスピードを優先してドラを切り捨てないと、出世が遅くなるように上がりから遠のくものです。
実社会でも、学歴や語学力といったものはドラみたいなものです。いい大学を卒業したとか、英語が話せるだけとか、それでは仕事そのものはできませんよね。ドラ単独では役にならないので上がれないのです。
(※1)持っているだけで得点が上がる牌のこと