アメリカで発表されたある調査では「世界20カ国で座っている時間が最も長いのは日本人」だった。柔道整復師の酒井慎太郎氏は「『座ったままで動かない』生活スタイルは、疲労からうつに至るまで、多種多様な不調につながる。改善には2個のテニスボールを使ったストレッチが有効だ」という――。

※本稿は酒井慎太郎『絶対に疲れない体をつくる関節ストレッチ』(KADOKAWA)を再編集したものです。

デスクワークが多い日本のビジネスパーソン。腰痛の最大の原因は毎日の「座りすぎ」が原因かも
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デスクワークが多い日本のビジネスパーソン。腰痛の最大の原因は毎日の「座りすぎ」が原因かも(※写真はイメージです)

データが証明する“座りすぎ大国”ニッポン

「座ったままで動かない」生活スタイルは、疲労からうつに至るまで、多種多様な不調につながります。私は「デスクワーク症候群」と名づけて注意を呼びかけています。

そもそも、日本人は座りすぎです。2011年にアメリカで発表された調査結果では、世界20カ国のうち、日本はサウジアラビアと並び「座っている時間」が最長です。日本人の1日の総座位時間は、中央値で420分=7時間。20カ国を合わせた中央値は300分=5時間ですから、大きな開きがあります。そのうえ、この調査で最も長く座っていた日本人の座位時間は、なんと1日に600分=10時間であることが判明しています。

この調査は2002~04年の間で行われ、20カ国の18~65歳、約5万人のデータを元に発表されたものなので、信用度は高いと感じています。大規模な調査で、こうした結果が出ているのですから、日本は“座りすぎ大国”と言っていいでしょう。

「座り病」という言葉も登場

座りすぎによる健康面への悪影響に注目する動きは、海外でも出てきています。アメリカの栄養誌『Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics』では、「What Is Sedentarism?/セデンタリズム(動かない生活)とはなにか」というレビューを2012年に掲載。デスクワーク症候群と同様に、「sedentarism/セデンタリズム」という“新しい言葉”を使いつつ、職場や家庭で長時間座り続ける人が今後も増えていくことに警鐘を鳴らしていました。また、「sitting disease(座り病)」という言葉も使われるようになってきました。

座りすぎな国の人間であれば、こうして世界的にも注目されている内容に、じゅうぶんに気を配りたいものです。