連日、新型コロナウィルスの感染拡大がニュースになっている。その結果、マスクをしていない人を見ただけで、「あの人、コロナ患者かもしれない」と不安になる人もいる。心理カウンセラーの大嶋信頼氏は「不安感に煽られてしまうとマイナスが大きい。『この不安は自分のものではない』ととらえるのがいい」という――。

※本稿は、大嶋信頼『マンガでわかる「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』(マンガ:森下えみこ、すばる舎)の一部を再構成したものです。

都会の女性
写真=iStock.com/Mlenny
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ちょっとしたことですぐ不安になってしまう人の共通点

街角、電車内、ほとんどの人がマスクをしているから、自分もマスクをしていないと不安……。隣の奥さんがトイレットペーパーを爆買いしているのを見た瞬間、この前買ったばかりなのに、あのスーパーに売ってるなら自分も買わなきゃと思ってしまう。

隣の人が少し咳をしただけで、「この人もコロナにかかっているのでは!?」と気になって、つい距離をあけてしまうことも……。

テレビをつけると、ニュースではどこで感染者が出た、これだけ感染者が増えたなどの報道が多いので、ちょっとしたことで不安になってしまう人も多いのではないでしょうか。

解消できない不安は「私のもの」ではない

本来、「不安」は私たちがプラスに行動できるように助けてくれる感情です。

宿題をやっていないからやる。片付けをしてないからする。やらなければいけないことにしっかり取り組めるのも不安感のおかげという場合も多いものです。

しかし、ニュースの報道などで、不安感にあおられて、本当は必要のないものまで買ってしまう、他人の咳がどうしても気になってしまう、など、平常時の自分らしい行動がとれず、自分のやりたいことに集中できないような場合は「この不安は自分のものではない」ととらえるのがいいでしょう。

自分の不安だったら、自分が行動することで解消できますが、周りから不安を煽られているだけの場合は自力で解消できません。不安を解消しようとしても、かえって頭の中で次から次へと不安が膨らんでしまいます。

「これは自分の不安ではなくて、周りの人の不安なんだ」と思えると、自力で解消しようとしてグルグル考える必要がなくなり、フットワークが軽くなり、デマや噂に惑わされにくくなります。