「引っ越し代」を節約するには、どうすればいいのか。消費経済ジャーナリストの松崎のり子さんは、「引っ越し料金は時期によって異なる。2~3人家族なら、最も高いのは3月で、最も安いのは1月。また子育て世代なら自治体の助成制度を使うという手もある」という――。
新しい家で引っ越すカップル
写真=iStock.com/Valerii Apetroaiei
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最も高くなるのは「3月28日の午前便」

引っ越し料金は、時期によって異なる。比較サイト「SUUMO(スーモ)引越し見積もり」が2018年に出したレポート(「引越し費用が一番安くなる時期を徹底調査。月別の引越し料金データを公開」)によれば、5月~2月の通常期価格(土日・祝日)は8万9423円。対して3月と4月の繁忙期は12万5604円と、4万円近い差がある。

同レポートによれば、家族世帯で引っ越した場合、引っ越し代金が最も安いのが4人家族で6月、2人家族と3人家族では1月となっている。一方、最も高いのは3月。入学や入社、転勤など年度替わりで混雑するからとみられる。

過去2年のデータによると、引越し希望者が最も多いのは3月の最終土曜日だという。2020年に当てはめれば28日。最も引っ越し価格が上がるのがこの日の午前便と想定される。

なお全日本トラック協会の「2020年引越混雑予想カレンダー」によると、3月20日以降が大繁忙期になっているので、引っ越し料金を少しでも安くあげたいなら、せめてそれより早く済ませなくてはいけないということだ。

時期がずらせない場合は、自治体の助成制度を探してみるのも一案だ。

例えば、東京都新宿区は義務教育修了前の子をもつ世帯が区内で転居する際、要件を満たせば最大10万円の引っ越し代実費を助成してくれる。北区では要件を満たす子育て世帯が区内でより広い部屋に移る場合、礼金と仲介手数料の合算額(上限30万円まで)を助成してくれる。

もちろん引っ越し料金が安く済んだ場合でも助成は受けられる。自分が住んでいる・転居する自治体に類似の制度がないか、一度調べてみてほしい。

※自治体の制度は年度により内容が変更されることがある。対象となる条件や申し込み方法・時期はよく確認を。