大手チェーン店がある場所とない場所は、何が違うのか。店舗展開コンサルタントの榎本篤史氏は「たとえばセブン‐イレブンとスターバックスでは、出店する場所を選ぶポイントが異なる。セブンは夜の人口を重視し、スタバは昼の人口を重視する」と分析する――。

※本稿は、榎本篤史『東京エリア戦略』(KADOKAWA)を再編集したものです。

東京のの街並み。東京は日本の首都です。
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セブン‐イレブンの出店戦略はどうなっているか

大手チェーン店が出店を考えるとき、企業ごとのエリア戦略や業態にはどんな違いがあるのでしょうか。セブン‐イレブンとスターバックスの事例で考えてみましょう。

セブン‐イレブンは、現在国内に2万1000店近く出店しています。ファミリーマートとローソンは1万5000店ほどです。

注目したいのは、1日のお店の日販です。セブン‐イレブンは約66万円、ファミリーマートとローソンは約54万円です。この10万円以上の差はいったい何なのかということです。

売上は、商品や接客などさまざまな要因が絡んでくるものですが、商品の美味しさやサービスの良し悪しは感覚によるところが大きく、人によって異なるため、数値化することが難しいところです。そこで、普遍的に数値化してはかれるものが「商圏」です。