仕事で着る服を買う際、黒や紺ばかりを選んではいないだろうか。スタイリストの中川恭子さんは「この2色は垢抜けない印象を与える。ビジネス服で最強の色は、ずばりベージュ色です」という。なぜなのか——。

※本稿は、中川恭子『きれいめ、カジュアル、モードが全部できるようになる』(日経BP)の一部を再編集したものです。

黒色は「怖い」「強い」というイメージを与える

きれいめに欠かせないのが「やさしさ」と「清潔感」
写真=梶田真矢(STUDIO e7)

ビジネス服を、最も垢抜けさせない色は、「黒」と「ネイビー」です。というのが、黒やネイビーは制服を思い出せる要素が強く、どうしても「無難」や「垢抜けない」印象を持つ色です。特に黒は強い色なので「怖い」「強い」というイメージを出してしまい、実は年齢を重ねれば重ねるほど、注意が必要な色です。全身黒の人がたまにいますが、すごく怖いです。

ビジネス服に欠かせないのが、まず清潔感です。清潔感は「色味」で出ます。

いちばん清潔感があるのは白です。だから、ざっくりと「白に近い色や白が多く混じっている色を使うと清潔感が出る」と覚えておきましょう。

ただ、ここには注意点があって、「白」というのも黒くらいはっきりした強い色なので、この色だけをいつもメインで着るのはおすすめしません。主張が強すぎて、目立ちます。もちろん、目立ちたい日にはいいのですが、黙っていても好感度が高い色があります。

ビジネス服での最強の色はベージュです。ベージュは、白が多く混じっている上に、やさしさを持つ色です。ビジネスでよく着る色と言えば、黒やネイビーですが、そこをベージュに変えてみましょう。

そこを、やさしさも持つベージュにすれば、やさしい上に、おしゃれ感も足せます。清潔感がある明るい色で、かつやさしさも兼ね備える最強の色です。

また、男性にとっても、ベージュの意味は同じです。穏やかで友好的な色です。特にチームワークが必要なときなどにおすすめ。パンツやニットやジャケット、ブルゾンなどで取り入れましょう。