お悩み:60歳、会社員。定年後の再雇用で年収1100万円が年収450万円に。妻は55歳、事務パート年収60万円。再雇用後の仕事は若い人の雑用のようなもので張り合いが出ない。家のローン(残債2500万円)。貯金2500万円。

再雇用後、収入がいきなり半分以下になるとは厳しいが、最近ではよく聞く話だ。なかには3分の1になったという例も。仕事も雑用のようなものが多いというのもよく聞く話だ。どうすれば地獄から抜け出せる?

経験、コネを生かして転職、独立を考える

「定年前の年収1000万円超ということは、おそらく大企業。企業年金も期待できるとすれば、恵まれているほうです」。そう語るのは経済コラムニストの大江英樹氏。自身も定年からの再雇用を経験し、後に独立を果たした。

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「節税を考えると企業年金は一括で受け取るほうが有利とされますが、年金方式での受け取りも決して悪くありません。公的年金の受け取りを70歳まで遅らせ、その期間の生活費として企業年金を使うのも1つの方法です。なぜなら、公的年金の受け取りを70歳まで繰り下げると、月々の金額が42%も増えますから、その後の生活にゆとりができます。ただ、自分がどんなタイプの企業年金に加入しているのかよく把握していない人が多く、またすべての企業に企業年金があるわけでもありません」