このほど日米交流の拠点「ジャパン・ソサエティー」理事長に就任した札幌育ちの若き政治学者、ジョシュア・ウォーカー氏。旧知の三浦瑠麗氏と今後の日米関係について語り合った。

民主党急進派が大統領になったら

【三浦】一連のウクライナ疑惑で、米下院がトランプ大統領を弾劾訴追する決議案を可決しました。ワシントンの政治状況は?

ジャパン・ソサエティー理事長 ジョシュア・ウォーカー氏(左)国際政治学者 三浦瑠麗氏(右)

【ウォーカー】民主党は100%弾劾賛成で、共和党は99%が反対。党派によるひどい分断状態です。ウオーターゲート事件のときはニクソン大統領(共和党)を批判する人が身内の共和党にもいたし、ビル・クリントン大統領(民主党)のスキャンダルでも民主党が彼を100%擁護するということはなかった。ところが今は、トランプ大統領が悪いことをやったと思っていても共和党なら「トランプ支持」。僕はワシントンに13年住んでいますが、こんな分断状況は過去にない。米国の民主主義にとってよくないことです。

実は優秀な学生が官僚や政治家になることを嫌がっている。大学の教え子で政治家などパブリックセクターに入りたいという学生は10年前なら50%、5年前でも25%いた。この前同じ質問をしたら、100人中5人でした。