米国では解雇通知をその色にちなんで「ピンクスリップ」と呼ぶ。ウォール街では金融危機による失職者に向けたパーティ形式の就職フェアがたびたび催されている。

求人広告は過去最大の落ち込み!

求人広告は過去最大の落ち込み!

4月14日夜、東京・六本木ヒルズでも「日本初」のパーティが開かれ、求職者とヘッドハンターなど約200人が詰めかけた。主催はこの日に「年収1000万円以上の会員制求人サイト」をスタートさせたベンチャー企業の「ビズリーチ」。社長の南壮一郎氏は「ハイクラスの転職は人づてにヘッドハンターを探すしかなかった」という。

「サイトのイメージを肌で感じてもらいたかった。既存の求人サイトは誰でも登録できるため、年収1000万円以上の求人は少ない。年収750万円以上という会員資格を設けることで、質の高いサービスと情報を提供できる」

たしかに外国人ヘッドハンターと英語で談笑する人があちこちに。ビズリーチでは企業から広告料は取らず、求職者から会費を取る。求人に応募できる有料会員は30日間4980円から。

全国求人情報協会によると求人広告数は2008年4月から前年同月比でマイナスに転じており、この2月は45.7%減。市場収縮が急速に進みつつあるなかで、ビズリーチは初年度の会員数3万人、売上高1億円を見込む。

「不況になると求人広告を取りやめる企業が多い。だが弊社のモデルは『さかさま』なので、不況で求職者が増えるほど追い風になる」(南氏)

米国では成功しているという有料求人サイト。商機を掴めるか。