プレジデントオンラインは全上場企業の「平均年収ランキング(2019年版)」を作成した。調査対象3708社のうち、平均年収が低い「ワースト500社」を集計したところ、警備会社のトスネットが260万1000円でワースト1位となった。一方、昨年ワースト2位だったNHKの受信料契約・収納代行のエヌリンクスは101万円アップで109位になった——。

ワースト10社の平均年収は301万円

プレジデントオンラインは、全上場企業の「平均年収ランキング(2019年版)」を作成した。もとにしたデータは直近の年次決算期における有価証券報告書(2018年7月期~2019年6月期)。データ抽出では企業価値検索サービスの「Ullet(ユーレット)」の協力を得た。

このうち平均年収が低い「ワースト500社」を集計したところ、いずれの企業も全上場企業の平均年収606万円(商工リサーチ・2018年決算「上場2591社の平均年間給与」調査)を下回った。またワースト10社の平均年収は約301万円だった。10社の内訳は、小売業が4社、サービス業が3社、不動産業、その他製品、卸売業が1社ずつだった。

ランキング全体で年収は増加傾向だ。前年のデータがない23社を除いた477社のうち対前年比アップは287社、ダウンは187社、同額推移は3社だった。

全上場企業のうち最も平均年収が低かったのは、警備会社のトスネット(宮城・仙台)。平均年収は260万1000円で、昨年から6万3000円上がった。同社の取締役経理財務統括部長の朽木雄二氏は「当社は、平均年収の対象者に契約社員やアルバイトも含めている。勤務日数によって月給が変わる日給月給制を取っていると、どうしても平均年収に乖離かいりが出る。長時間労働是正がいわれるなかで平均年収は通常なら昨年より下がるはず。それでも今年6万3000円アップしているのは社員の給料が上がったからだ」と話す。