2020年に迫る東京五輪。暑さ対策や水質の問題が取り沙汰されるが、成功するのか。棒高跳びの世界記録を35回更新し、「鳥人」と呼ばれ、現在はIOC理事を務めるセルゲイ・ブブカ氏に聞いた。

何も心配していない、まだ時間はある

日本は、私が訪問する国の中でも大好きな国のひとつです。素晴らしい思い出がたくさんあります。日本の方々のおもてなし、友情をいつも感じています。

IOC理事 セルゲイ・ブブカ氏

また、スポーツにおいても大好きな試合先の1つでもありました。1991年の東京における世界陸上では棒高跳びで優勝しましたし、日本で多くの世界記録を樹立できました。

引退後はスポーツの運営に携わるようになり、現在は国際オリンピック委員会(IOC)の理事を務めています。2013年に東京での五輪開催が決まった際もそのプロセスにかかわっていました。

IOC理事としての経験でいうと、シドニー、北京、平昌の大会運営は見事だったと思いますが、東京五輪も大成功になるということを確信しています。日本はもともと高度に組織立っている国家ですから、その点は何も心配していません。スポーツに対する理解も深く、上質な観客も揃い、スポーツが持つ力を全世界に伝えるという意味で、これほどふさわしい舞台はないと確信しています。