近年、教育現場にも浸透し始めてきたIT。生徒はスマホの授業に集中し、教師もタブレットで進捗を管理するなど、常識が一変しつつある。そんなIT×教育の最新事情をお伝えしよう。

タブレット教材で授業時間が半分に

黒板の前に先生が立ち、大勢の生徒を相手に一斉授業を行う。そんな懐かしい授業風景が変わりつつある。

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とある日の午前中、広々とした校内のカフェテリアで、数学の授業が行われようとしていた。ここは東京都千代田区立麹町中学校。生徒の多くはタブレットを持っており、画面上には次々に設問が現れる。タッチペンで正しく解答すれば「正解」の〇が、間違えば「不正解」の×が表示されていく。解いている問題は同じではない。AIが各自の習熟度を解析し、レベルに合った問題を出しているのだ。1年生が3年生の数学を学ぶケースもあれば、3年生が2年次の復習をしたり、受験対策に精を出すこともある。

今、教育(Education)と技術(Technology)を掛け合わせた造語の「EdTech」(エドテック)が注目されている。ITが教育現場に進出したことにより、学力が向上したり、環境が整備された事例が次々と報告されるようになった。麹町中学校では、AI型タブレット教材「キュビナ」を、2018年の2学期から導入。年間指導計画に基づく従来の数学の授業時間は60~70時間あったが、それがどの学年でも約2倍の進度になり、約半分の授業時間で修了したという。