皆さんがどのようなスケジュール管理のツールを利用しているかについて、アンケートの結果をご紹介したい。

1500万円以上の手帳と500万円台の手帳
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1500万円以上の手帳と500万円台の手帳

まず目につくのが、IT関連のツールを使いこなしている人が多いということである。スマートフォンなどの情報ツールやパソコンをスケジュ-ル管理に利用している人が年収500万円台では約43%、年収1500万円以上に至っては約半数に上っている。なかでもiPhone、iPod touchは、具体的なツール名を聞いた設問で、500万円台が6.9%、1500万円以上で7.8%が使用と驚くほどの人気を見せた。

年収1500万円以上の人はスーツの内ポケットに収まるサイズの手帳を好むということもわかった。システム手帳と綴じ手帳をあわせると、内ポケットサイズの利用率が年収500万円台と比べて10ポイント近く高い。対照的に、カレンダーやノートなど、大きめのツールを利用する人は500万円台のほうが12ポイント高くなる。年収が高くなればなるほど、情報やスケジュールの管理に機動性を強く求める人が増えるということだろう。1分、1秒でも早く準備を進め、対策をとることが、結果的に高収入にも結びついている。

丸善丸の内本店 手帳売り上げベスト10
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丸善丸の内本店 手帳売り上げベスト10

一方、老舗書店・丸善の売れ筋から見えるのは、クオバディスをはじめとするバーチカルタイプの台頭だ。よりスケジュールを俯瞰しやすいのが特徴で、ここ3年ほどの傾向という。

差がよりはっきりと示されるのは、手帳を変える頻度。同じタイプの手帳を過去3年以上使い、来年も同型を使うと答えた人が1500万円以上では3人に2人に上った。対して、同じタイプを3年以上使ったことがない人は500万円台では約37%で、1500万円以上の約2倍にもなる。ワイキューブの安田佳生社長は「ITを活用する前は、薄くてシンプルな縦開きの手帳を10年以上使っていました。手帳を使う目的が明確になっていれば、同じものがベスト」と言う。手帳に対するこだわりに、仕事に対する意識の明確さが表れるのだ。