巨大台風の次は、東京大震災に富士山大爆発

2019年10月中旬、日本列島を巨大台風19号が襲った。15日現在で東北から東海地方にかけ75人以上の死亡が確認され、国土交通省の調べでは川の氾濫も国管理の24河川、16都県管理の207河川で発生した。東京都でも死者が1人出たほか、多摩川の水が溢れ出すなど多くの混乱を呼んだ。しかし地球科学者の鎌田浩毅氏は、2020年ころ東京にもっと深刻な災害がくる可能性を指摘する。その真意とは──。

本当に大変なのはこれからだ!

日本列島を襲った台風19号による豪雨で、東海から東北地方までの広い範囲で甚大な被害が出た。暴風雨のさなかの10月12日夕刻には千葉県南東沖でマグニチュード(以下Mと略記)5.7の地震が発生し、千葉県南部は震度4の揺れに見舞われた。地球科学を専門とする私は肝を冷やしたのだが、今後の防災上懸念される「複合災害」に注意を喚起したい。

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千葉県南東沖ではここ数年地震が頻発し、「首都直下地震」に連動するのではないかと心配されている。というのは、8年前に発生した東日本大震災以降、日本列島の地盤に歪みが生じ、その歪みを解消しようと、地震が至る所で起きている。震災以前に比べて直下型地震の頻度が増加した。日本列島は「大地変動の時代」に入ったのだ。