「タマネギ男」「ナッツ姫」「ミルク姫」…

韓国の曺国(チョ・グク)法相が10月14日に声明を出し、同日付で法相を辞任すると発表した。

就任から1カ月余りでの辞任だ。曺氏は法相就任前からさまざまな疑惑が出て、韓国のマスコミから「タマネギ男」と揶揄された。タマネギの皮がむけるように次々と疑惑が出てくることから付けられたという。「ナッツ姫」「ミルク姫」など韓国のマスコミはあだ名を付けて書き立てるのが好きなようだ。

写真=EPA/時事通信フォト
10月14日、ソウル近郊の法務省庁舎で発言する韓国のチョ・グク法相(韓国)

曺氏の辞任は当然である。いくら日本と風土や考え方の異なる韓国とはいえ、法治国家である以上、法相が疑惑まみれでは国家そのものが成り立たなくなる。

曺氏は辞任の理由について「私の家族のことで大統領と政府に負担をかけてはならないと判断した」と説明した。家族の不透明なファンド運用や娘の不正入学疑惑などをめぐる検察の捜査は続いている。妻は私文書偽造罪で在宅起訴され、ソウル中央地裁で公判も始まった。

曺氏以上に問題なのは、文在寅(ムン・ジェイン)大統領である。文氏は曺氏を法相に任命した責任を厳しく問われなければならない。次は文氏自身が大統領辞任に追い込まれるかもしれない。