東大の授業やゼミでは「自分の意見を作ること」を推奨されるという。なぜ東大では常に自分の意見が求められるのか。現役東大生の西岡壱誠氏は、「自分の意見を作ることは、非常にいいアウトプットになる。アウトプットこそが、人間の頭が良くなるタイミングなのだ」という――。
写真=iStock.com/mizoula
※写真はイメージです

東大では常に自分の意見を言うことを求められる

「この件について、あなたの意見を聞かせてください」と聞かれた時に、あなたは答えられるでしょうか?

僕はできませんでした。「意見を述べてください!」なんて言われても、パッと自分の考えをまとめて相手に伝えるなんて難しいですよね? そんなことできる人の方が少ないと思います。

しかし、そんな僕も東大に入ってからはそんなことも言ってられなくなってしまいました。実は、東大の授業やゼミ・食事会やセミナーでは、引っ切り無しに「自分の意見」を求められるのです。

「アメリカのトランプ外交についてどう思うか」といった政治的な話題や、「偏向報道問題についてどう思うか」「プライバシーはどこまで守られるべきか」といった社会的な話題も、逆にちょっと不真面目に「源氏物語の中で一番素晴らしい女性は誰か」といった本の話題など、さまざまな分野で議論し、意見を言い合うことが推奨されていて、意見をきちんと言える人間にならざるを得ない空間なのです。