「業績が伸びていく会社」と「落ち込んでいく会社」を簡単に見分ける方法がある。数多くの企業の浮沈を長年観察し続けてきた経営コンサルタントの小宮一慶氏は、「受付での対応をみれば、その会社の将来性はジャッジできる」という。どういうことなのか——。

※本稿は、小宮一慶『伸びる会社、沈む会社の見分け方』(PHPビジネス新書)の一部を再編集したものです。

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オフィスでは「植物」を、工場では「床」を見る

私は経営コンサルタントとして独立してからもうすぐ25年になります。業種も規模もさまざまな、たくさんの会社の経営に関わらせていただき、会社の成長、繁栄、ときには衰退の様子を見てきました。

現在も、11の会社の社外役員や顧問を務め、経営に関して率直に意見させていただいたり、ご相談にお答えしたりしています。

そしてこうした経験から、「これから伸びそうな会社」と「沈んでいきそうな会社」を見極めるための自分なりのチェックポイントを、今ではいくつも持っています。

例えば、私は会社を訪ねたときに、オフィスであれば「植物」を、工場であれば「床」を見ます。「整理・整頓」の様子も見ます。古びた工場でも、床がきれいに掃除され、整然と片付けがなされているところは安心できる会社、「新しいわりに、なんだか床が汚いな」「雑然としてるな」と感じる会社は、何がしかの問題点を抱えていることが多いのです。