まずは日本語と英語をしっかりマスターしてから

BRICs諸国で、英語が通じない国の言語が狙い目だ!<br><strong>双日代表取締役社長 加瀬 豊</strong>●1970年、日商岩井(現双日)入社。同社ニュージーランド会社支社長兼オークランド店長、双日副社長執行役員などを経て、2007年より現職。
BRICs諸国で、英語が通じない国の言語が狙い目だ!
双日代表取締役社長 加瀬 豊●1970年、日商岩井(現双日)入社。同社ニュージーランド会社支社長兼オークランド店長、双日副社長執行役員などを経て、2007年より現職。

商社マンとしての経験から言いたいのは、外国語を学ぶ前に、まず日本人としてきちんとした日本語をマスターしてほしいということです。ビジネスをするうえで最も大切なのは、慣れ親しんだ母国語である日本語による思考力や交渉力を養うことで、外国の方としっかりコミュニケーションする土台にもなるからです。

そして、次にしっかり学ぶべきはやはり英語です。いうまでもなく世界の共通言語であり、英語ができれば大抵のところで通用します。少し前に中東5カ国を回りましたが、経営者や政治家はみな流暢な英語を話します。海外のエリートたちは日本に比べて欧米の大学に留学している人が多く、彼らとつき合ううえでも英語は必須といえるでしょう。

そのうえでもう1カ国語学ぶとしたら、私はBRICs諸国で使われているポルトガル語(ブラジル)、中国語、ロシア語をお勧めします。世界経済が後退する中、天然資源に恵まれていたり、人口が多いこれらの国々は、将来的に大きな経済成長が見込まれます。だからこそ、これらの国の言語を今から習得しておけば、将来のために非常によいことだと思います。

双日では、ブラジルで石油などのエネルギー・金属資源や、プラントビジネスなどを手がけており、バイオエタノール事業にも力を入れています。ロシアや中国でも天然資源、機械や食料、環境リサイクル事業などにも取り組んでいます。